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Posted by ミリタリーブログ  at 

2013年10月13日

新型MARS

MARSの図面を一新しました。図面を新規に引きなおしたことで、強度などを見直ししています。

正面図です。全長や機能、特徴などは従来と変わらず。

強度を考え、レシーバーやハンドガードの厚みを増やしています。

ガスシステムのシステム概念図。ピストンを保持しているのは三又の金具4つです。板バネ状になっており、ある程度熱膨張や振動を吸収します。ピストンは金具とガスプラグとしか接していません。

アッパーレシーバーとハンドガードを外した状態です。ガスブロックは2ピース構造で、それをネジでとめています。バレルにはステップとキー溝が彫ってあり、それにガスブロックを合わせて結合しています。

ガスプラグの切り替え部分拡大図。ガスカット→ガス小→中→大と切り替えます。一番左まで回すとガスプラグが外れます。

コッキングハンドル拡大図。

この位置まで後退させられます。

最大後退位置でハンドル部を引くと

コッキングハンドルが分解できます。

バレル結合部拡大図。バレルを留めておくためのネジが見えます。

レシーバー側には突起があり、ここがバレルの位置あわせをします。

バレルの固定は少々特殊な方法で行います。
バレルエクステンションがナット状になっており、それとバレルを結合する際の締め付けトルクでレシーバーに固定します。エクステンションを規定トルクまで締めたあと、正しい位置まで戻し、さらにそれをレシーバー左右のボルトで固定し、最後にバレル基部のボルトを4つ締めて、固定は完了です。

ロアレシーバー/マガジンハウジングに備えられたマガジンテンション。の拡大です。  

Posted by イグアス・ツェペルト  at 23:26Comments(0)MARS(自作アサルトライフル)

2013年10月08日

今後の日本における軍事的な推移と新型小銃の必要性について

こんばんは。
今日は写真による解説はないです。だらだらと文章を書き連ねます。予めご了承ください。

さて、今日の極東地域は軍事的に緊迫した情勢にあると言われています。ロシアの南下政策、韓国・北朝鮮の存在、台湾と中国の確執、中国の軍事的膨張・領土政策、東南アジア地域国の内情の危うさ、カンボジアとタイの対立、書くとキリがないほどです。
そんななか、日本はこの地域における経済的なリーダーとして発展してきました。軍事的にも共産国を押し留める「不沈空母」として、その存在感を長年発揮してきました。

しかし近年、中国の台頭により拮抗していたバランスが崩れようとしています。それは周知の通りです。ですが、だからといって実際に大国間で大規模な戦争が起こるのかと言われれば、その可能性は低いと言わざるを得ません。

中国はしたたかな国です。国内が非常に不安定でありながら、国外へ拡大を続けることで安定が保たれています。その舵取りは絶妙で、今のところ内情により足元を掬われるようなそぶりはありません。
大国間で大規模な戦争をするとなると、互いの存亡をかけた総力戦になることは第二次世界大戦
からわかります。そのような博打行為は結局、中国共産党の立場を危険に晒すだけで、あまりメリットはありません。そもそも、危険視や敵視はすれど、中国にアメリカを打倒する必要性すらないのです。

ただ、今後国内の不満のガス抜きのために軍事的な行動を台湾、日本、フィリピンなどに起こすことはありうると思います。ですが、それも「偶発的」で「小規模」な紛争になることでしょう。

というのも、例えば尖閣諸島を奪還するために中国が揚陸艦を差し向けるとします。この際に自衛隊が防衛行動をとるかは微妙なところですが、もし仮に自衛隊が防衛出動した場合、中国軍は揚陸部隊を護るために自衛隊の脅威を空域・海域から排除しなければなりません。当然自衛隊は戦闘機や艦船を伴っているわけですから、それに応じてかなり規模の大きな部隊を周辺に配置することになります。それはアメリカ、韓国、台湾、フィリピンなどの各国を刺激し、それらとも戦争になる可能性が出てきます。中国としては大規模な戦争になってしまったらガス抜き所の騒ぎではなくなるので、うかつに「陸海空軍」の部隊は動かせないのです。

さらに現代の戦闘は全ての指揮系統がデータリンクされ、デジタル的に統括されています。各戦闘最小単位は実は無数のクモの巣状の繋がりをもっているわけです。それはハイテク兵器であればあるほど顕著で、戦車一両動かして戦うにもその後ろにはAWACSがいたり、戦闘機がいたり、イージス艦がいたりしなければまともな戦果は期待出来ないのです。つまり、小さな地域で戦闘するにも、その集団を軍全体が支援しなければならないため、戦車を一両送るということは必然的に「大きな戦争」を誘発します。

ですが、その無数のネットワークから外れた唯一の戦闘最小単位があります。「歩兵」です。
歩兵はデータリンクがなくとも万能的に行動出来、総合的な運営を必要としません。それはどういうことかというと、軍全体で大きな部隊運用をしなくとも、戦果を期待することが出来、後始末も簡単なのです。それは小さな紛争を起こす上で、かなり有用です。

では今後自衛隊はどういうシナリオで軍事的衝突を迎える可能性があるでしょうか。
真っ先に考えられるのは、敵性特殊部隊との戦闘です。これは尖閣に限った話ではなく、国境付近であれば全ての地域、海域でありえます。例えば漁船を装った特殊部隊との銃撃戦、これは実際に北朝鮮と海保の間で起こったことは記憶に新しいです。
中国について言えば、海監や海警といった部隊があり、これに特殊任務を帯びた戦闘集団が乗り込んでいることは十分考えられます。それらが「偶然」海保、海自と戦闘になり、勝利する。この程度であれば大規模な戦争にならずとも、国内の不満をそらすことができるでしょう。
他にも「偶然」流れ着いた漁民を保護する目的で国境付近の無人島に上陸した中国の軍事組織と、自衛隊の特殊部隊(西部方面普通科連隊など)が戦闘をする。これは前述のシナリオより可能性は薄いですが、この程度なら強行してくるかもしれません。

ではそういった具体的な脅威に対して、自衛隊はどのように備えればいいのでしょうか。

歩兵の主兵装は言うまでもなく、小銃です。自衛隊では3軍とも89式5.56mm小銃を配備していますが、採用から24年経った今も、目立った改良はほとんど施されず、原型のまま生産が続いています。先の通り、今の情勢だと実際に紛争で使用される兵器は戦車や戦闘機ではなく、小銃である確率は高いです。果たして、現行の装備のまま戦闘があった場合、敵軍の思惑をくじくことができるのでしょうか。大きな戦争では小銃は戦局を左右する兵器ではありませんが、小規模な歩兵同士の戦闘なら小銃の性能も戦局を動かす重要なファクターでしょう。そしてその進化は目まぐるしいものがあります。

将来的に歩兵間の戦闘に勝利するために、ハイテクな電子デバイスが小銃に取り付けられる可能性や、多用途の小銃が必要になる場面があると思います。その時、一挺30万円以上する1989年正式採用の銃を使うメリットはあるのでしょうか。

また、89式は24年経った今も全軍に行き渡っておらず、生産が続いています。そして20年以上使われた銃は経年劣化で順次退役していっているのです。プレス成型の量産効果が発揮されることもなく、値段は依然高価なままです。

別に89式はライフルとしての性能が低いわけではありません。ですが、生産性、拡張性に乏しいのも事実です。今更、この銃を改良して使用し続けるメリットはあまりないのです。

みれば89式は軍用としてはかなりこだわりを持って製作されています。単品限りの製造法であるロストワックス鋳造法で精密部品を造り、大して数を作らないのに鋼板のプレス成型で丁寧にレシーバーを成型し、複雑なラチェット式3点バーストを組み込み、ストックにはキャストオフまで備え付けられています。設計思想としては少し非現実的ですらあるのです。

そこで、新型小銃は軽く、安く、拡張性に富むものでなければなりません。89式の失敗や成功から学び取り、それを発展させた銃です。そういった装備こそが今求められているのではないでしょうか。

↓MARSもよろしくね

https://docs.google.com/file/d/0B__XTmUtpmNTcmNrU0thVGtDVFU/edit?usp=sharing  


Posted by イグアス・ツェペルト  at 00:47Comments(0)MARS(自作アサルトライフル)

2013年10月07日

キリバン

あと1人でキリバンです!  

Posted by イグアス・ツェペルト  at 21:01Comments(0)

2013年10月07日

2013年10月07日

MARS更新

MARSはくどいくらいアップデートします(笑)

ロングハンドガード仕様です。もともとのハンドガードに重ねて使用します。この状態で16inまで伸びています。3ガンマッチや特殊作戦、市街戦を想定した仕様です。


固定はスイベルにネジ留めして行います。取り外すには工具が必要になります。素材はアルミ合金です。


本来の仕様。

バイポッドが展開しています。

光学機器は適当です(笑)
ただ今後目まぐるしく情勢が変わる戦場で扱いやすいスコープを開発できたらな、と思ってます。ハイテクを駆使して精度を上げるのではなく、アイアンサイトのように簡単でわかりやすく使いやすいもの。例えば、スコープにレンジファインダーなどを搭載すると重く嵩張り、高価になります。本来距離などは兵士が自分で判断するものです。戦場で10m単位の精度は必要ありません。大体の距離をマップやGPSで測ることもできるでしょうし、勘でも結構あたります。
具体的な案としては、クロスヘアレクティルの他に、光点が表示できるものがあったらいいなと考えています。ズーム倍率は1-6x30くらい。レクティルは300m以上の精密射撃やレンジングに用います。光点はホログラムで駆動。これはタンジェントサイトのように距離に応じて簡易的に動かせます(もちろんゼロイン機能は他についています)。射手はターゲットと距離を大体把握したらダイヤルをその距離に合わせて、光点に照準を合わせて撃てば当たる、という仕組みです。

閑話休題。


レールを外したハンドガード付き。出っ張りはバレルナットのための空間ですが、ここを保持して射撃すると安定感が増すと思います。

バレルは16.5inです。89式と大体同じくらいですね。ちなみにコッキングハンドルはSCARのように一番後ろまで下げたあと、ハンドルを捻って取り外します。左右とも取り外したあと、残ったパーツをレシーバー内まで引き抜きます。
コッキングハンドルを最前部で固定するのは、板バネの圧力です。

以上がおさらい。
以下が今回の本題。
前回、強度が不足する、といった旨のご指摘を頂きました。ならば、と実際に作って強度を確かめたいところですが、そういうわけにはいかないので、どうしたら既存の設計のまま強度があがるか、検討しました。
最初に思ったのはレシーバーってそんなに強度がいるのか、という疑問です。この銃はガスの圧力をバレルエクステンションとガスピストンが受け止めます。レシーバーはいわば支えです。実際、DIG(リュングマン)方式のM16系ライフルはレシーバー内に高圧ガスを引き込むにも関わらず、2~3mmのアルミ合金(鋳造)でアッパーレシーバーを構成しています。もちろん、反動を受け止めるのはレシーバーですし、軍用ともなればレシーバーになんらかの無理な圧が掛かっても不思議ではありませんので、この銃のレシーバーが強度不足なのは否めません。

ちょっと脳内で発射の際の圧力の変動をシミュレートしてみます。
まず、レシーバーのバルクヘッド(バレル基部)が反動を受けます。ここは間違いなく高い応力がかかるので、強度が必要です。次にレシーバーは外壁で反動を受け止めます。要はレシーバーは外に膨らもうとします。そして圧力は波状を形成しながらレシーバー後端に達し、ストックに逃げていきます。この逃げ方が重要です。レシーバーがあまりに固く脆い素材だったり逃げ場所がなかったりするとレシーバーは変形し破断すると考えられます。

そこで、ポリマー製のロアレシーバーを利用することにしました。
ポリマープラスティックは粘性が高く、応力がかかると破断せず曲がり、そして弾性に富むため、ある程度変形しても元に戻ります。これを利用し、ロアレシーバーが反動の終着点になるようにしました。(脳内では)
さらにロアレシーバーはアッパーレシーバー内部に入り込み、レシーバーが内側にたわんだ際に支えになります。

アッパーレシーバーとロアレシーバーの結合も断面が「ロ」の字になるようにすることで変形しても元に戻りやすくしました。


これをハンドガードまで応用しました。

アッパーレシーバー内部にハンドガードが入り込むので、強度が増すはずです。



もしこれでも強度が足りないようなら、内部にリブや鉄の枠をはめることで解決しようと思います。

トリガー機構について
トリガー機構はVz58を参考にします。



http://www.youtube.com/watch?v=d06hCqcuvsE(Vz58ファンクション動画)

https://docs.google.com/file/d/0B__XTmUtpmNTTkh0VzNmYnJQVW8/edit?usp=sharing(DXFファイルの3Dデータ)  

Posted by イグアス・ツェペルト  at 01:02Comments(0)MARS(自作アサルトライフル)

2013年10月03日

今度のものはセルフローディングハンドガン

こんばんは。
今回の妄想はハンドガンです。ハンドガンは主に自衛、警備、秘匿携帯用に使われる低威力の武器です。その優先度は低いため、軍用ではあまり重視されてきませんでした。しかし近年、CQB技術が発達し、特殊部隊コミュニティやLEといった屋内戦闘を経験した人々からその有用性が再認識される機会が多くなりました。

今回デザインの主眼に置いたのは、軽量であること、完全なアンビであること、高信頼性であること、高い命中精度を有することです。大きさなどはあえて二の次と考えました。命中精度を重視したのは、そういった数字上のスペックそれ自体が武器としての信頼性、安心感に繋がると思うからです。実戦ではマークスマンシップなんて意味ないと言われるかもしれませんが、非常に高度な技術をもつ人間にとって弾薬の威力以上に精度は大切なのではないでしょうか。この銃なら当てられる、そういう心理は一種プラシーボ効果のように作用すると考えます。

アンビは拳銃においてかなり重要なファクターです。なぜならハンドガンを抜かなければならないということは突発的で、差し迫った事態に直面しているということです。その際に常に利き手で操作できるとは限りませんし、片手で操作する場合もあります。そのような高いストレスと制約がかかった状態で、スムーズかつ正確にドロウから射撃動作を完了させられる銃こそが、優れたハンドガンだと思います。そのためにアンビはマストなのです。

デザインするに当たってベースとしたのはXD-Mとグロック17です。これらの銃の操作性は特に優れていました。それにコックアンドロック機能とロータリーバレルロッキングを追加して、調整した結果が以下です。



どこかで見たようなデザインですね(笑) 全長は約200mm、銃身長は4.5inです。撃発にはSAOストライカー方式を採用しています。


ストロークは少し長めに約55mm。安定した作動を確保するためと、作動方式の関係で長くなりました。トリガーには定番のトリガーセイフティ。グリップにはサムレストを兼ねるアンビディクストリウスのサムセイフティがつきます。C&Lで携帯するためです。サムセイフティはM1911のようなスライドロックも備えており、ホルスターに収納する際にスライドが引っかかっても後退することはありません。
全体的になるべくスナグプルーフを意識してデザインしています。

スライド内側です。ロッキングラグがドンとあります。これはスライドに固定されており、回転等はしません。この部分のみで応力を受け止めるため、スライドはアルミでもポリマーでも大丈夫だと思います。エジェクターはプランジャー式です。このロッキングラグ全体を引き抜くことが出来、交換できます。口径は9x19mmです。

バレルの内側です。ロッキングラグが見えます。バレル全体が軸線上に回転することで、噛み合いが解除されます。原理はPx4やクーガーなどと同じです。ティルトバレルロックは上下にバレルを動かすため、理論上は精度がロータリーバレルロックに比べ落ちます。

分解図。スライド、バレル、スプリングガイド、スプリングガイドハウジング、フレーム、マガジン、グリップに分解できます。グリップはハンマーストラットを収納する必要がないため、全体が交換可能となっています。フレームはポリマー製です。

セレーションはFN 5-7のように最後部が少し出っ張ってます。引きやすさを重視した結果です。

スライド後部にはコッキングインジケーターがつきます。リアサイトは交換可能なものです。

フロントサイトはドブテイル式です。

かなり未完成な部分がありますが、こんなデザインの銃作ってみたいです。
↓skpデータ
https://docs.google.com/file/d/0B__XTmUtpmNTMFJZYjg3TW01QUk/edit?usp=sharing

ご意見ご感想お待ちしてます。適当なコメントもお待ちしてますよ。  

Posted by イグアス・ツェペルト  at 22:30Comments(0)妄想ハンドガン

2013年10月03日

初めまして。始めました。

こんばんは。お初にお目にかかります。Iguathです。これでイグアスと読みます。更新はそんなに頻繁にはしないかもしれませんが、頑張ってミリタリな妄想を書いていきます。よろしくお願いします。

早速ですが、挨拶がわりに妄想をぶちまけたいと思います。

じゃん。この子の名前はModular Assault Rifle System略してMARSです。イスラエルの照準器にも同じような名前のものがありますが、なんら関係はありません。

元々の主目的は89式の後継機種です。ですが、豊和工業がこれを作ってくれるわけないので、LEを一応ターゲットとしています。俗にいうタクティカルライフルです。大まかな要求としては、
1. 920mm以下の全長を備えること。
2. 重量が3000g以下(弾倉を含まず)であること
3. 作動性が良好であること
4. 拡張性を備えること
5. 5.56x45mm弾を使用すること
6. 良好な生産性を備えること
7. 89式5.56mm小銃の後継として相応しいこと
などです。

89の一番の問題は拡張性と操作性です。89をベースとする上でこの2点が大きな問題でした。そこで、89をベースにしながら一からデザインをし直し、それをSCARとM4、ACRで補うことにしました。トップレールは今後の光学機器の発展に合わせて12inとし、ハンドガードには取り外し式のサイドレール、アンダーレールを備えることにしました。

作動方式はアダムスのM4ガスピストンコンバージョンキットを参考にデザインした、ロングピストンショートストローク・ガスオペレーション方式です。6つのマイクロロッキングラグを備え、22.5度の角度で回転するロータリーロッキングボルトを採用しています。このあたりはM4や89の信頼性を受け継ぐのが目的です。また、出来る限り部品を減らしながら、バレルへのストレスを可能な限り少なくすることも考慮しています。ボルトストロークはおおよそ120mm確保すると決定しました。

撃発はVz58や64式7.62mm小銃を参考にした、ストライカー方式を用います。部品点数削減による信頼性確保と野戦分解時、小さい部品の紛失事故防止のためです。

レシーバーは生産性を考え、ADCで作ります。ADCとはアルミ合金のダイキャストのことです。品番は考えていませんが、6番あたりになるでしょうか。崩壊性の中子を使い、内部の複雑な形状も一気に成型することで、大幅な工程削減を行います。

エジェクターはボルトガイドも兼ねて、メカニカル式を選定しました。必要以上に豪華な装備ですが、冬季の作動性確保には必要な措置だと思います。

ストックはポリマー製とし、軽量化します。また時代の流れに乗るため、ストック、チークピース、バットプレートを可動とし、全体を折りたたむことが出来ます。チークピースが可動式なのは、ガスマスク装着時の違和感解消のためです。バットプレートはリコイルを受け止めるところを少しでも上にすることで、銃口を抑制しやすくします。伸縮式のストックはボディアーマー装着時を考えてのことです。

全体の構成としては、工具なしで野戦分解が行えることを絶対条件としました。それも出来る限り細かいパーツまで工具なし、小さいパーツなしで作ります。

以上を踏まえてデザインしたのが、MARSです。

まず目につくのは穴だらけのハンドガードでしょうか。

ハンドガードはCFRP(カーボンファイバーリーンドプラスチック)で作ります。突起など小さいパーツは後付の金属で構成する可能性がありますが、全体はFRPです。なんとしても前部の重量を削減したかったので、高価ですが、カーボンの使用を決めました。ちなみにウェットカーボンです。

マズルには89式とほぼ同規格の消炎器を備えます。シュアファイアのマズルブレーキも参考にしています。

上部は長い20mmレールが存在します。アッパーレシーバーと一体成型です。


ハンドガードにレールを装着した図。また、付属のバイポッドを畳んでいます。

前部。一応フリーフロートです。

後部。バットプレートが外れると、コンパートメントが現れ、クリーニングキットなどを収納できます。




ガスプラグは120度捻って取り外します。その後、ガスピストンとリターンスプリングを前方に引き抜きます。ガス圧調整はカット、小中大です。



分解図。アッパーレシーバー、ストックアッセンブリ(チークピース、ストック、ストック基部、バットプレート)、ロアレシーバー、トリガーアッセンブリ、セレクター、グリップ、ボルト、ボルトキャリア、ストライカー、メインスプリングアッセンブリ、バレル(ガスブロック、バレルナット含む)、ガスプラグ、ガスピストン、ガスピストンリターンスプリング、マガジンの15点。

コッキングハンドルはACR丸パクリのパートタイムレシプロケート式です。ハンドルが後退した状態ではボルトキャリアと結合しています。上の写真はハンドルが前進した状態。下は後退した状態です。

ちなみに、コッキングハンドルを最大位置まで後退させると結合は解けますが、そこまで後退させるにはメインスプリングアッセンブリを取り外している必要があります。

レシーバー内部です。エジェクターがボルトガイドを兼ねているのがわかるでしょうか。灰色がボルトキャリアとストライカーです。手前がエジェクター/ボルトガイドです。


ストックアッセンブリを取り外した状態。手前がメインスプリングアッセンブリです。

グリップ基部にはグリップセレクターセイフティがあります。これは不意にセレクターが動いてしまわないようにするためのものです。セレクターをSG550と同じ位置にするにあたり、必要な装置と判断しました。この安全装置は撃発機構とは関係がありません。また、これが機能するのは安全から連発に切り替えるときだけです。連発から安全にする際、連発から単発にする際、その逆は作動しません。
セレクターは0度で安全、45度で連発、135度で単発です。ア→タ→レにしなかったのは89と操作性を統一させたかったこと、緊急時に135度までグリップを握りながら操作するのは難しいことを鑑みました。単発を90度にしなかったのは、セレクターがトリガーフィンガーに干渉するのを避けたかったからです。

ちなみにロアレシーバーはポリマー製です。


トリガーガードにはボルトストップがあります。上下するだけのパーツですので、操作には力が要ります。ここに配置したのは、手動でボルトを後退位置で止める際に便利なのと、視界がないとき、銃がホールドオープンしたのを感覚的に知らせるためです。もちろんここを押し込めば、ボルトは前進します。

ボルトキャリアが120mmほど後退した写真です。ボルトからエジェクターが突き出ています。

ガスピストンシステムのカット。ガスピストンは根元あたりまで空洞になっており、そこをガスが通ります。安定してピストンが後退するための措置です。また、ピストンはレシーバー側で支えられているため、ガスプラグとは前面しか接していません。例えカーボンがプラグの周辺、ピストンの内部に付着しても、摺動部はクリーンな状態が保たれます。ガスはガスプラグを通り、ガスピストンに侵入、内部の空気を圧縮した後、ガスピストンの前方に噴出します。その際ガスブロックに当たるため、リコイル軽減が期待出来ます。レシーバーのピストン受け面はメタルベアリング3点で構成されており、ゴミがたまってもメタル間に落ち、また熱伸縮をそれで吸収することで作動を保ちます。



ハンドガードの支え面。アッパーレシーバーに約24mmハンドガードの突起が引っかかることで支えます。取り外す際はハンドガードピンを抜き(脱落防止装置があるため完全には抜け切らない)、ハンドガードを前方に25mmずらしてから下方向に引き抜きます。

ストックアッセンブリの取り外し方。ちなみにストックはポリマー製です。

リアピン(脱落防止装置があるため完全には抜け切らない)を抜き、ストックを上方に5mmずらした後

後方に引きます。


折り畳み図。

マガジンハウジングとロアレシーバーは一体です。
マガジンハウジングにはマガジンテンションがついています。これはマガジンに下方向の力を常にかけ続ける機構です。これにより、マガジンが正しく装着されていない事故を防ぎます。副次的な要素として、マガジンの交換が素早く行えます。

ストックアッセンブリ

バットプレート可動時

ストックコンパートメント

ストック伸縮時

チークピース可動時

バレルのレシーバーへの固定は6本のボルトとバレルナットを併用します。写真はバレルナット。ボルトを全て取り外した後、バレルナット専用の工具を使い、ナットを45度ほど回転させて取り外します。その後、バレル全体を前方に引き抜きます。

SCARのシステムのパクリです。


ボルトキャリア。突き出しているのはストライカーです。この状態から60mmほど前進して撃発します。(数値は適当です)


ボルト。ボルトはストライカーを取り外したあと、前方に引き、捻ることで取り外します。AKと同じです。エキストラクターも工具なしで取り外せるように考えています。

レシーバーと一体のボルトキャリアガイドとボルトキャリアの噛み合い。三角で間欠です。これは異物対策です。単純な突起の場合、ゴミがレールの上に乗る可能性がありますが、これなら問題ありません。上の三角はコッキングハンドルとボルトキャリアの噛み合いを制御するためのものです。

ストック基部にはスイベルが備わっています。ストック折曲時にここにスリングを配置できます。

エジェクションポート。出っ張っているのは薬莢袋(カートキャッチャー)を装着するためです。また、ケースリフレクターの穴もカートキャッチャーを固定するためのネジ穴です。


付属のバイポッド。素材は詳しく考えていませんが、この形状、この厚さだと恐らく金属になるでしょう。取り外し方はハンドガード内にある突起を上方に引き、捻って穴に合わせるだけです。

ガスプラグ。ガスプラグはSG550のような固定方法です。プランジャーを押しながら回転させることで取り外し、ガスカット、ガス流入大中小を制御します。

ガスピストン受け部。ここはアッパーレシーバーとは別パーツです。捻じ込み式ですが、ゆるみ止めのイモねじを併用します。

カット図。ピストンが空洞になっています。受け部の支点もあります。

グリップ底部のネジを緩め、セレクターを取り外すと、トリガーアセンブリが上方に取り外せます。

ロアレシーバーを取り外した図。メインスプリングアッセブリが見えます。この銃ではテイクダウンは出来ません。ロアレシーバーは前後のピンを外したあと、全体をアッパーレシーバーから引き出します。


アッパーレシーバー図。エジェクターとピストン受け部を取り外しています。
いかがでしたでしょうか。これのモデリングにはGoogle Sketchupという無料のソフトを使っています。もし興味がありましたら、データを置いておくので、ご覧になってください。

↓ロングハンドガード
https://docs.google.com/file/d/0B__XTmUtpmNTSVliSS1ROEpocVU/edit?usp=sharing
↓ノーマル
https://docs.google.com/file/d/0B__XTmUtpmNTSndsM2tPQUJrUjQ/edit?usp=sharing
トリガー機構など詳細はまだ未完成です。ご了承ください。

ご意見、ご感想をお待ちしています。  

Posted by イグアス・ツェペルト  at 01:37Comments(3)MARS(自作アサルトライフル)